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【25】銀行員は“潰しがきかない”?──M&A・CFO・PEファンドなど、高スキル転職のリアル

銀行員は“潰しがきかない”?──M&A・CFO・PEファンドなど、高スキル転職のリアル

前回の記事では、頭取や役員クラスの「その後」に触れましたが、 実際に多くの方が気になっているのは──もっとリアルな自分たちのレンジ、つまり行員クラスの“これから”ではないでしょうか。

本記事では、30〜40代を中心とした銀行員の転職動向にフォーカスし、 実例とともにキャリアの可能性を掘り下げていきます。

一昔前まで、「銀行員は他業界で通用しない」と言われていました。 しかし今、その常識が静かに崩れ始めています。

とくに30代〜40代の“行員クラス”の転職市場において、 銀行で培ったスキルが評価されるケースが増えてきているのです。

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目次

🔹 高スキル領域へのキャリアシフトが加速中

最近の転職市場では、以下のような高付加価値領域へのシフトが目立ちます。

M&Aアドバイザリー(FAS・投資銀行)
財務モデリングや企業評価スキルを武器に即戦力で活躍
📌 出典:山藤パートナーズ|大手銀行→M&Aファーム転職事例

戦略系コンサルティングファーム(マッキンゼー、BCGなど)
論理構築力・仮説検証力を活かし、業界未経験でも抜擢例あり
📌 出典:コトラ|メガバンクから戦略コンサルへ

上場企業の財務部門/CFO候補
管理会計やIRを学び、事業側へとキャリアチェンジ
📌 出典:Correc|銀行からベンチャーCFOへ

PEファンド(プライベート・エクイティ)
ソーシングからEXITまでを担い、報酬もトップクラス
📌 出典:山藤パートナーズ|PEファンド転職事例

🔍 銀行スキルは「使えない」どころか「引っ張りだこ」

とくに注目されているのが、M&A領域スタートアップ支援分野。 理由は明快で、銀行で培ったスキルがダイレクトに活かせるからです。


📝 転職事例ピックアップ(実話ベース)

📌 メガバンク出身者がデロイト トーマツ コンサルティングに転職
年収:1,250万円 → 1,700万円へアップ
出典:山藤パートナーズ 実例インタビュー

📌 法人営業経験を活かし、中堅M&Aファームへ転職
→ 1年目から案件主担当として急成長中
[出典:同上]

📌 地銀出身者が事業会社の財務部長
→ CFO候補として経営会議にも参加
出典:Correc|銀行からCFOへ

📌 証券会社のリテール営業からPEファンドへ転職
年収800万 → ベース600万+EXITボーナスへ転換
出典:山藤パートナーズ|PE転職事例


🧭 銀行で頑張ってきたあなたへ

「通用しないかもしれない」──そう感じていたスキルが、 今、いろんな場所でちゃんと評価され始めています

転職市場が見ているのは、“肩書き”ではなく“中身”。
あなたが積み重ねてきた日々は、これからの道を照らす光になります。

まだ見ぬ場所で、きっとあなたの力が待たれています。


🔹 出向・転籍で“選ばれる人”になるには?

キャリアを銀行内にとどめるのか、それとも外へ出るのか── いずれにしても、“信頼される人材”として名前が挙がるかどうかが、すべての分岐点になります。

出向先の選定において重視されるのは、能力以上に「信頼」や「人となり」。 たとえば、次のような行員が選ばれやすいと言われています:

  • 社外対応が丁寧で、社内評価が高い
  • 顧客との関係構築が上手で、トラブルが少ない
  • 本部の上席と円滑な関係がある

逆に言えば、信頼を築いていないと「どこにも引き取り手がない」状態にもなり得るのです。

さらに、うまくやっている人ほど「事前に仕込んでいる」ことが多いのも事実です。

  • 若手の頃に担当した中堅企業の社長と、今も情報交換を続けている
  • グループ会社の役員と良好な関係を維持している
  • 行内外の勉強会で築いたつながりが社外にある

こうした地道な関係性の積み上げが、いざというときの“次の居場所”につながります。

自分の居場所は、自分でつくれる。
銀行で積み上げてきた信頼こそが、未来の選択肢になります。


🔎 出向先で「苦しむ人」と「活躍する人」の分岐点

出向先でうまくいく人は、「指示待ち」ではなく、「自ら動く姿勢」を持っています。

  • 与えられた役割をこなすのではなく、周囲の課題を見つけて解決する力
  • 行内の常識にとらわれず、新しい環境に柔軟に適応する力
  • 自分の名前ではなく、“成果”で信頼を勝ち取る意識

一方で、出向を“左遷”や“我慢の場”と捉えてしまうと、 そのマインドが行動に現れ、評価に結びつかなくなってしまいます。

「戻る前提」の人ほど、そこで“何者にもなれない”リスクを抱えてしまう── これは、現場でよく見かける現実です。

だからこそ、いまの姿勢と行動が、未来の“あなた自身の立ち位置”を決めていくのです。
どんな環境でも価値を出せる人に、あなたもきっとなれる──そう、信じています。

あなたは、今の環境で“自分らしさ”を出せていますか? キャリアの選択肢は、もうあなたの手の中にあります。

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この記事を書いた人

ginkariのアバター ginkari MANAGING DIRECTOR

銀キャリ /

こんにちは、銀キャリへようこそ!
私は、銀行業界で約20年経験を持つ現役の経営者です。これまで、法人営業や資産運用アドバイザーとして働き、多くの企業や個人の財務面をサポートしてきました。

現在は**「銀キャリ」というブログを運営しており、主に銀行員のキャリアアップや転職に関する情報を発信しています。
私自身、銀行員から経営者に転身した経験があり、まだ経営者としては3年**を過ぎたばかりの新米ですが、この経験を通じて読者の皆様にお伝えできることが多いと感じています。

ブログの目的は、銀行員のキャリアを見直すこと。
ファイナンシャルプランニングの専門知識を活かして、キャリアに役立つ情報や投資に関するアドバイスも提供しています。

このブログが、皆様のキャリアをより豊かにするためのヒントやアドバイスの源になることを願っています。

リアルとフィクションを9:1の割合で混ぜて発信。
出典があるもの以外は“読んで楽しむ用”です。
信じるかどうかは、あなたのキャリア観次第。

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