―― 円2%時代に「外貨は為替勝負」ではなくなった
この20年間、日本の金利はほぼゼロでした。
だから資産運用で見るべきものは、実質2つしかなかった。
金利と為替。
円で待っても増えない以上、
外貨にして金利を取るか、為替で勝つしかなかった。
しかし2026年、この前提が壊れた。
日本円は 年2%で複利が回る通貨 に戻った。
これは「貯金が増える」ではなく、
円を持ち続けること自体にリターンが生まれたことを意味する。
この瞬間から、外貨投資の評価軸は変わる。
為替で勝てるか?
ではなく
円2%で回した10年と比べて、勝っているか?
これが新しい損益基準だ。
3通貨を「10年複利」で横並びにする
まず、同じ100万円を、
円・米ドル・豪ドルで10年間運用した結果を比較する。
① 円(年2%複利)
100万円 × 1.02¹⁰ ≒ 1,219,000円
→ +219,000円
② 米ドル(年4%複利)
まず円→ドルに換える。
100万円 ÷ 158円 ≒ 6,329ドル
これを10年4%で運用。
6,329 × 1.04¹⁰ ≒ 9,372ドル
これを円に戻す(為替が変わらないと仮定)。
9,372 × 158円 ≒ 1,481,000円
→ +481,000円
③ 豪ドル(年4.5%複利)
100万円 ÷ 105円 ≒ 9,524豪ドル
9,524 × 1.045¹⁰ ≒ 14,760豪ドル
14,760 × 105円 ≒ 1,549,000円
→ +549,000円
10年後の結果を並べる
| 通貨 | 10年後の金額 | 利益 |
|---|---|---|
| 日本円(2%) | 1,219,000円 | +219,000円 |
| 米ドル(4%) | 1,481,000円 | +481,000円 |
| 豪ドル(4.5%) | 1,549,000円 | +549,000円 |
差は明確だ。
- 米ドルは円より +26万円 多い
- 豪ドルは円より +33万円 多い
これが、「金利差が生む複利の破壊力」。
ここからが本題:円高になっても勝てる理由
「でも為替が円高になったら?」
ここで多くの人は思考停止する。
しかし、すでに答えは数字に出ている。
円2%の10年後:1,219,000円
これに負けない為替を逆算する。
米ドルの場合
9,372ドル × 為替 = 1,219,000円
→ 為替 ≒ 130円
つまり、
**158円 → 130円(約18%の円高)**になっても、
なお円2%に勝つ。
豪ドルの場合
14,760豪ドル × 為替 = 1,219,000円
→ 為替 ≒ 82円
105円 → 82円(約22%の円高)でも、
まだ円2%を上回る。
これが「損益基準の転換」
かつての基準はこうだった。
円高にならなければOK
為替で負けなければOK
いまの基準はこう変わった。
円2%で10年回した自分と比べて、
それでも勝っているか?
外貨投資のリスクの正体は、
**為替ではなく「円で失うはずだった複利(機会損失)」**になった。
結論(銀キャリ)
円が複利通貨に戻った以上、
すべての資産は
円2%を超えているか?
で評価される。
外貨投資とは、
「為替を当てるゲーム」ではなく、
より高い複利に時間を乗せる選択に変わった。
2026年、日本人の資産運用は、
ここから別のステージに入っている。
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