MENU

「社長を面接してました」──小学生から始めた就活戦略に震えた話

就活は“始めてから”では遅い。

そう教えてくれたのは、週末のゴルフ場で出会った、一人の大学生でした。


目次

「社長を面接してました」——ゴルフ場で出会った、恐るべき就活生

「就活に勝つ人は、10年前から準備している」
ーーそんな大学生に出会って、私は自分の“仕事観”を再定義した。

彼は、有名国立大学の3回生。
聞くと、土日も休まず、ゴルフ場でキャディのアルバイトをしているというのです。

気になって、ふと聞いてみました。

「就活、大丈夫なの?」

彼は、驚くほど落ち着いた表情で答えました。

「3年間ずっとやってきたので、今はどこに行こうか選んでいるところです」

最初は意味がわかりませんでした。でも、話を聞いて鳥肌が立ちました。

実は彼、この“キャディのバイトのため?”に、小学生の頃からゴルフを始めたそうです。
高校では学業を優先し、部活はほどほどに。

目的は、大会で勝つよりも、“人に教える技術”を磨くこと。

それでも、ハンディはシングル。
簡単なコースではアンダースコアも出ることがあるそうです。

すべては、大学生になったときに、
「本当の就活を始めるため」の準備でした。

彼は3年間、キャディとして100人以上もの社長たちとラウンドを共にしてきました。
その中で、会社の空気、社長の人柄、言葉の選び方、目線の向け方――
細部まで観察し、感じ取り、分析してきたのだと言います。

怖すぎる…

つまり彼は、「社長たちを面接していた」のです。

しかも、平日はその社長たちに誘われて、高級コースでラウンド。
プレー代はもちろん無料。
プライベートレッスンまで引き受け、キャディよりも稼げているとのこと。

ゴルフができたらラウンドに誘われる。コーチができたら教えられる。あとは、計算された話題で盛り上がるだけ。

失敗してもノーダメージ。どうせゴルフ場には毎週新しい社長がやってくる。次に活かせばいい。

「こいつを採用したい!」と思わせる作戦は、10年前から準備されていました。

そう、全てがシナリオ通りだったのです。

彼はいったいどんな教育を受けたのだろうか…

私は社長に会いたくて銀行に入った。
社長と会い、話を聞いて自分が興奮したかっただけです。
もっともっと“教えて貰おう”としていました。

彼は、10年かけて売り込み準備。あとは、オファーを待って「選ぶ」だけ。

私も高校生の時からゴルフを始めましたが、全くそんな気持ちになれませんでした。

きっと彼は面接の練習は、十分すぎる程経験したことでしょう。

面接官: 学生時代何を経験しましたか?

彼  : 100人以上の社長観察…

時間軸だけじゃない、全てに完敗、乾杯?
……でも、心の底から、かっこいいと思いました。


体が動くから雇われている——父が教えてくれた、仕事の原則

「企業が能力もない学生を雇うのは、体力があって体を動かせるから。
もし決まったスキルが必要だったら、お前を選ばない」

高校生の私は、その言葉がただ腹立たしく響き、悔しかった。でも言い返せませんでした。
心のどこかで「たしかに何もできない」と思っていたからです。

そして大学卒業までの4年間、私は様々なアルバイトを経験しました。
ファーストフード店に始まり、ガソリンスタンドや引っ越しの作業員、税務署の手伝いに、プールの監視員。
イベントで着ぐるみに入って、戦隊モノの闘いまで。

その中で、唯一父が褒めてくれたのは、市場の夜勤。輸入品の入荷から早朝の競り完了まで、全てに関わる仕事でした。
正直、時給はいいが、眠いし、寒いし、きつい。でも、そこには“リアルな現場の戦い”がありました。

輸入通関にパッキングリスト、大学生の私にはチンプンカンプン。でも、おっちゃん連中が怖いから必死に伝票チェックをしました。

「給料ってのは、学びの対価じゃない。
会社に儲けさせて、はじめてもらえるもんだ。
頑張るのは、あたりまえだ」

就職して社会に出ると、父の言葉の意味がじわじわと現実になっていきました。

そして今、銀行を離れた私に、あの言葉が改めて突き刺さります。

「得意分野を最低2つ育てろ。3つがベスト。間違いなくライバルは減る👍」

上には上がいる。そこで戦わなくていいんです。


同じ大学生でこうも差が出るんですね…

彼はゴルフが上手で、丁寧に人に教える事ができる国立大学生。

まったく勝ち目がありませんでした😭
でも、不思議と悔しさよりも、誇らしさの方が強かった。
あの頃の父の声が、今の私の背中を押してくれている気がしています。


できるから進む——銀キャリの原点

キャディの彼も、父も、言っていたことは同じでした。

「できるから、次に進める」

任されてから頑張るのでは遅い。
チャンスが来てから準備するのでは、間に合わない。

銀行で働いていた頃、尊敬していた先輩がこう言いました。

「2階級上の仕事を学ぶと、お前の上司が何を必要としているかが分かる。
それでやっと、お前は一つ前に進むんだ」

「お前が上司になったとき、すべての部下に思想を伝える事は出来ない。
お前の思想を広げてくれる、そんな部下を育てることがお前の仕事なんだ」

私はそこで気づきました。
“仕事って、未来の部下のためにもある”のだと。

そして今、自分が指導する立場となり、より深くそれを感じます。

「お前が選ばれる理由をつくれ」

──ちょっとは近付けたのでしょうか?

“銀キャリ”は、ただの転職術でも、キャリア論でもありません。
自分の中にある原石を、日々の現場で少しずつ磨き、
やがて「この人と働きたい」と言わせる光に変えていくことです。

特別なことなんて必要ありません。
市場でも、キャディでも、着ぐるみでもいい。
「できる」をひとつずつ重ねていけばいいのです。

「できるから進む」
その積み重ねが、“あなたの可能性を”を広げます。

私は今、ようやくスタートラインに立てた気がしています。
そう思えるのは、父のおかげであり、あのキャディの彼、
そして、あのときの先輩のおかげです。


あなたはもう、誰かに“選ばれる準備”ができましたか?

それとも、すでに“選ぶ側”でしょうか?

「できるから進む」
それが、あなたを“選ばれる人”に変えていく。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

タイ移住の、暮らしとお金のバランス。

元銀行員 × FP1級 × タイ現役会社役員。

バンコクの便利さも、地方の穏やかさも知る立場から──
「数字」だけでなく、「心の余白」まで設計する。
海外移住を“夢”で終わらせないための、現実と知恵を。
銀キャリ|GinKari
Work & Life Bridge Japan × Thailand

目次